医療法人レニア会 ウイメンズ・クリニック大泉学園
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診療内容と診療方針


 治療
 タイミング

タ イ ミ ン グ 療 法 と は
妊娠が成立するためには卵管膨大部で排卵した卵子と精子が出会う(受精)必要があります。受精した卵(受精卵)は分割しながら約1週間をかけて子宮に辿り着き、準備が整った子宮内膜の中に侵入定着(着床)して、妊娠が成立します。

タイミング療法とは、うまく受精するために、排卵した卵子が元気な時(排卵してからの卵子の生存期間は8〜12時間と言われていますが、12〜24時間とも言われています。)にタイミングよく性交渉をもってもらい、精子が卵管膨大部に泳いでいくようにします(精子は卵管の中で48〜72時間生存していると言われています。)。射精された精子の少数が数十分で卵管内に到着します。
お分かりのように、適当なタイミングを知るためには排卵の時期を知る必要があります。基礎体温は排卵のタイミングを知るのに非常に役立ちます。月経が始まった日を月経周期1日目と言いますが、排卵は通常月経周期の14日目(月経が始まってから14日目)に排卵が起こります。排卵日およびその前日に性交渉をもってもらうと妊娠しやくすなります。

しかし、排卵の時期は個人差があり、必ず14日目とは限りません。また、同じ人でも周期により排卵の時期は変わります。基礎体温では、過去の排卵がいつ起こったのかが分かりますが、そこから今周期の排卵がいつになるのかを予想するだけです。特に月経が不順な方は基礎体温だけでは排卵日を知ることは難しいでしょう。 排卵の時期を知るためには、超音波検査により卵胞の大きさを測ったり、血液中のエストロゲンの濃度を測ったり、頚管粘液の性状を調べたり、脳下垂体から出るホルモン(LH:黄体化ホルモン)がパルス状に出る時期(LHサージと言われています。LHサージが始まってから24〜36時間後に排卵が起こると言われています。)を知る必要があります。 月経周期の12日目頃より毎日尿を試験紙(当院では医療用の試験紙を使いますが、市販のものもあります。)につけて判定します。判定が陽性に出たら、LHサージが始まった(厳密には既に始まっています。)と判断し、その日か翌日に性交渉をもってもらいます。時に、LHの基準値が高い方(多嚢胞性卵巣の方など)では、この試験紙が排卵時期に限らず陽性に出てしまいます。そのような方にはこの方法は使えません。

いずれにしても、まずは超音波検査で卵胞のサイズを測定して、排卵近いサイズ(自然周期では直径15〜25mm、排卵誘発周期では直径23mm以上)になったらLHサージを捕らえてタイミングを計るのがよいでしょう。

また、排卵が自然には起こりにくい方(排卵障害)は、排卵誘発剤などを内服したり、または注射をして排卵を起こすように卵巣を刺激する必要があります。このような排卵誘発周期でも同じように排卵の時期を知り、タイミングを計ります。性交渉をもった日、またはその翌日は性交後試験(フーナーテスト)に適した時期ですので、できれば受診して下さい。

性 交 後 試 験 (フーナーテスト)
射精された精子にとっての第一関門は頚管粘液になります。頚管粘液は子宮頚管内膜の分泌細胞から持続的に分泌されるもので、排卵期にはその量は通常の約10倍になり、含有水分量も92〜94%から98%になります。精子は正常であっても膣内の精子が子宮内へ上がっていけないことがあります。この検査は精子と子宮頚管粘液の適合性を評価する検査です。
予め3〜4日間の禁欲をしていただき、排卵日に性交渉をもってもらい、当日もしくは翌日に受診してもらいます。頚管粘液を吸い取り、粘液量を測ります。また、その中の精子の数は運動の状態を評価します。粘液量が少なかったり、粘液の中の精子数が少なかったり、精子の運動率が低い場合には異常と判断します。頚管粘液性状の異常や抗精子抗体などが考えられます。
タイミングをする時には、精液も良い状態にもっていくようにしたいものです。禁欲期間が短すぎると精液の量、精子の数が少なくなります。逆に禁欲期間が長すぎると精子の質が落ちる(精液の量や濃度は増加しますが、運動率の低下や形態異常の率が増える)と言われています。4日間程(3〜7日間)禁欲した後の精子が良いようです。

精子が卵管膨大部まで到達するのに要する時間
  Rubenstein et al. 1951 30min.
  Brown 1944 60min.
  Settlage et al. 1973 5minで確認、15〜45min.で卵管内一定となる。

以上の過程を踏む場合
  • 月経13日目頃に来院
    超音波検査で主席卵胞(最も大きい卵胞)が20mm近くあり、尿中LHの検出検査(試験紙)が陽性となれば、その夜に性交渉をもってもらいます。
  • 月経14日目にも来院してもらい、フーナーテストを行います。できれば排卵状況と子宮内膜の厚さを超音波で調べます。
  • 月経21日目頃に超音波検査で排卵の確認と血液中のプロゲステロン濃度を測定して黄体機能の検査をします。

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